2023理事長所信

2022年10月20日

2023年度 一般社団法人飯田青年会議所

理事長所信

一般社団法人 飯田青年会議所

理事長 久保田 大樹

スローガン

結集する若き力~未来へ繋ぐための一歩~

はじめに

 急速に変化する時代を迎えた今、5G、オンラインコミュニケーションなどの先端技術を中心に、インターネットの世界では進歩が加速し、直接「人と人」が集うことなく、仮想空間において意志疎通が取れるようになった。情報の入手、コミュニティの構築、娯楽、全てにおいてインターネットを利用することが現代においては当たり前になっている。この進化は新しいノーマルとなりつつあり、これからの情報社会を生きる我々にとってなくてはならないものとなった。反面、今までなら当たり前だった「人と人」が対面で会う機会や、長い時間テーブルを囲み、熱意を持って議論する機会は激減した。相互の理解や助け合い、ぬくもりや情熱など、最も人を動かす感情的な部分を伝えられないことに疲弊感が募り、人々が自閉的、利己的な感情に囚われやすくなっている。

そんな時代の中、この南信州の未来を明るい物にするためには、熱い気持ちを持って議論する青年達の志と、そこで生まれる情熱を多くの人に伝播させることが最も重要だと考える。先端技術を用いた独創的なアイデアと、挑戦する意欲を持った青年達が集結し、利他の精神を持ち、どんな困難にも立ち向かっていくことで、明るい豊かな南信州の未来は見えてくるはずである。

飯田青年会議所は、60周年を迎えた年に「未来へ繋ぐ」という新たなビジョンを掲げている。変化を活かし、進化し続ける組織にするためには、多様な価値観を持っている多くの青年達を巻き込み、力を結集させなければならない。そして、新たな技術革新を武器に、多くの事業を発案、計画、実践してきた経験を活かし、南信州の明るい未来を描く事業を展開していく。事業に参画した青年達が情熱を伝え合い、その情熱をまた青年達へ伝播させていく気概を作ることが我々の使命であり、青年達の情熱の伝播が継続していく未来の先に、明るい豊かな地域社会の実現があると確信する。

本年、我々は最重要事項として、同じ志を持つ仲間を作る活動を行っていく。

基本方針

1.感動と共感

2.まちづくりという名の学び舎

  1. 変化を活かした進化

  1. 感動と共感

 本年度の最重要課題は「会員拡大」であり、全ての事業において、志高い同志を増やすことを目的に活動する。

飯田青年会議所は今まで数々の事業を展開してきた。その事業には沢山の青年達が関わり、そのすべての青年に発展と成長の機会が提供された。それは多くの「人」に感動を与え、関わった青年達が自分も参画したいと思える事業であった証である。しかし、近年は会員も減少し続けていることや、時世の都合によって、発展と成長の機会を青年世代に提供できる事業が思うように行えていない。そんな中でも「高校生の光り輝く姿を残そう!プロジェクト」では、昨年、スタッフとして参加してくれた青年達が、飯田青年会議所の活動に共感し、入会に至った。前述の事業の様に、自分以外の誰かの為に行動し、関わってくれた「人」たちの活き活きとした顔を見た時に、誰もが大きなやりがいと達成感を感じられる。そのやりがいと達成感から、参画してくれた青年達が高揚感で溢れ、「人」へ伝えたくなる。その機会こそが発展と成長の機会である。

 本年度は事業を共に行い、共に感動し、喜びを共感できる同志を増やす活動を行っていく。様々な形で青年世代に関わってもらえる事業を計画し、近年激減している発展と成長の機会を青年世代に数多く提供する。この地域で育まれた「人」、子供達の未来を明るくしようと願う同志が増えることで、新たな運動を生み出すきっかけにも繋がっていく。やりがいと達成感の共感、その連鎖こそが、南信州と飯田青年会議所の未来を照らす鍵になると考える。

2.まちづくりという名の学び舎

 本年度の最重要課題は「会員拡大」であり、全ての事業において、志高い同志を増やすことを目的に活動する。

 昨年、国策によって「新しい資本主義」が打ち出された。人への分配はコストではなく投資である。「時間」というものに置き換えても同じことが言えるだろう。飯田青年会議所の活動は、企業や団体、そして個人において、まさに「時間」に置き換えられた投資であると考える。発案、事業計画から実行、完了報告までを会議手法と同時に学べる場所が他に存在するだろうか。企業として、経営者、後継者、それに準ずる個人など、現在飯田青年会議所の活動に参加するメンバーの立場は様々だが、どの立場においても、飯田青年会議所の活動は、青年経済人にとって地域で一番の学びであることは間違いない。また、組織から見ても南信州の未来のために熱い気持ちを持って行動するリーダーの数が増えるということは、まちづくり、人づくりへと直結すると考える。

 本年度は、南信州をより良くするために活動することが、青年経済人の成長に直結することを証明する。社会や組織で直面した課題に真剣に向き合っている青年、南信州の未来のために活動している青年達と共に力を合わせて活動することで、南信州の未来を本気で考える同志を増やす。青年経済人として成長し、南信州の未来を本気で考え活動する仲間の数が多くなるということ、それこそが、代々先輩方から受け継いできた「会員拡大こそが最大のまちづくり」の体現であると考える。

3.変化を活かした進化

 本年度の最重要課題は「会員拡大」であり、全ての事業において、志高い同志を増やすことを目的に活動する。

近年、テレビや新聞で得られていた情報は、スマートフォンで簡単に得られるようになり、情報を取得する媒体は、ほとんどがインターネットによるものとなっている。コミュニティにおいても、オンラインサロンを筆頭に、人の集いに簡単に参加する事ができる。情報を取得するのが容易になってきた反面、発信する側は、有益な情報として選ばれるためのハードルが高くなってきたと言える。そんな中で、インターネットツールを使ってPRしていける環境が整っていないのは、この時代において青年世代の先頭を走っているとは言い難い。

本年度、インターネットを最大限活用した手段で、飯田青年会議所はどういう活動をしているかというPRを行える環境を整える。時代に則したシステムを構築し、多くの人に事業の宣伝や紹介が届く仕組みを創りだすことで、新しい情報の届け方を確立させる。飯田青年会議所が行うすべての事業を広く認知してもらうことができれば、同志を募る目的においても強力なツールとなり、事業を多くの人に伝えようとする思いは、志高い同志を増やすという目的にも直結する。

おわりに

 この地域は「人」によって創られている。大切な「人」とのつながりがあるからこそ、この地域を大切にしたいという気持ちが育まれ、そんな「人」で溢れていることが、この南信州の未来を創っていくことへ繋がっていく。我々は、たとえ時代が急速に変化したとしても、「人と人」とのつながりの大切さという決して変わらないものを運動という形に変えて発信していくことが使命であると考える。南信州と飯田青年会議所の未来を切り拓くために、一致団結し、突き進んでいく所存である。