2022年理事長所信

2022年度 一般社団法人飯田青年会議所

理事長所信

一般社団法人 飯田青年会議所

理事長 小林 大悟

スローガン

Be the change

はじめに

 世界では「コロナとの共生」が進みつつあります。ワクチンの普及と共に、欧米諸国や中国などを中心として、経済活動は回復に向かいました。しかし、2年近く続いたパンデミックは多くの犠牲と変化をもたらしました。あらゆる分野で不確実性が高まり、格差の拡大や、都市への人口集中によるリスクなど、世界の課題はより鮮明となっています。

日本においては、度重なる緊急事態宣言の発令で人々の移動が制限される中、急速に社会のデジタル化が進みました。それは同時に、仕事や働き方に対する価値観を問い直す契機となりました。また、経済活動の低迷、環境問題を背景に、従来の経済成長そのものに対する価値観も大きく変化しています。価値観の歴史的な大転換が起こる中で、幸せとは何か、豊かさとは何か、その答えが一人ひとりに求められています。誰もが先を見通せず、世界規模の課題が複雑さを増す今だからこそ、変化の先に未来を創造する意識改革と仕組みづくりが必要になります。

 (一社)飯田青年会議所の活動する南信州においても同様に、社会課題に対する取り組みは急務となっています。とりわけ、人口流出や急速な少子高齢化による課題は、地域社会に与える影響を年々強めています。長く社会課題と向き合ってきた私たちは、この現実を受け止め、まさにその真価を示すときだと考えます。目の前の問題に終始することなく、徹底的に情報を集め、変化を先取し、明るく豊かな地域社会の実現に向けた運動を起こしていくときなのです。青年経済人としても、この地に生きる者としても、南信州14市町村を繋ぐ起点となり、率先して行動することが地域をより良く変えるはずです。決して簡単なことではありません。しかし、私たちにしか描けない未来が必ずあります。飯田青年会議所は、多くの仲間と共に、支えてくれる地域の方々と共に、かけがえのない南信州を次世代に繋いでいきます。

基本方針

  1. 拡大の意識を全ての活動に
  2. 人々を惹きつける南信州
  3. 繋がりを重視する組織運営

1.拡大の意識を全ての活動に

この2年、飯田青年会議所の会員数は減少傾向にあります。主な要因は、コロナ禍で候補者と直接会う機会が失われたことです。さらに、度重なる事業の中止、経験豊富なメンバーの卒業で、組織の存在意義を深く理解する機会も極端に減少しました。このままでは、外部環境の変化だけで状況の好転を見込むことはできません。誰もが厳しい環境にある中で、私たちは拡大活動に対してどう向き合うべきか、改めて考えるときが訪れています。

JCI Missionには次のように記されています「青年会議所は、青年が社会により良い変化をもたらすための発展と成長の機会を提供する」。会員拡大を推し進める最大の理由がここにあります。外部環境の悪化により、事業実施が困難になることは仕方ありませんが、事業運営自体が形骸化しては状況が益々悪くなってしまいます。あらゆるJC活動の中で使命を体現し、真に互いの成長を願う関係性を作るからこそ、自信を持って候補者に入会を勧められるはずです。

そこで本年度は、継続的な事業運営の中においても、会員拡大の意識を再興させていきます。まずは、飯田青年会議所の作り上げた数々の運動に対して理解を深め、組織の価値を再認識します。そして、候補者が求める価値を見極め、提供できる体制を構築して参ります。

また、OBや他団体との充実したネットワークを活かすことで、新たな入会候補者との接点を作り出して参ります。

2.人々を惹きつける南信州

南信州ではリニア中央新幹線、三遠南信自動車道の開通を見据え、新たなヒトとモノの流れを作る取り組みが進められています。また、コロナ禍とデジタル化社会の到来が、地方への移住について人々の関心を高めました。これらの変化を活かすまちづくりは、移住者や関係人口を増やす上で大きなチャンスとなります。多様な人材が地域に集まれば、経済の活性化のみならず、イノベーションによる新たな産業の誕生にも繋がります。一方で、地方活性化に向けた人材の獲得競争が、全国的に激しさを増すと予想されます。訪れる人が増えても、南信州に魅力がなければ移住には繋がらず、逆に流出が加速してしまいます。便利さや快適さ、面白味を追求しながらも、単に他地域のコピーで終わらないまちづくりが求められます。そのために、今ある南信州の強みや特徴を最大限に活かす魅力づくりによって、この地域に多様な人々を惹きつけていかなければなりません。

そこで本年度は、南信州が本来持つ魅力を活かし、移住者を増やす取り組みを推進します。まずは地域全体が、観光や仕事、視察など、人々が地域に訪れる要因と移住を結び付けて考え、戦略を立てていく必要があります。同時に、この地に訪れる人々を単なる客として迎えるのではなく、その瞬間から住人として歓迎し、接していく意識も必要になります。そして、「暮らし」や「人」そのものを魅力としてより強く確立させることで、移住者だけでなく、誰もが暮らしてみたい南信州を実現させます。

3.繋がりを重視する組織運営

 近年は会員数の減少に伴い、個々の負担が増す中で、様々なwebシステムの導入によって組織運営の効率化を進めてきました。その目的は運動効果の最大化を目指すものであり、効率化は一つの手段にすぎません。お互いの信頼関係と、一人ひとりが率先して行動する組織風土があってこそ、効率化も活き、運動は最大化していきます。そのために、新たな手法を取り入れ、効率化を図りながらも、役職やチームを超えた繋がりの重要性を改めて認識する必要があります。

そこで本年度は、時代の変化に合わせた組織運営を展開する中で、よりメンバーの繋がりを重視していきます。まず、事務的な役割を担うメンバーを中心とし、Webシステムを有効活用した情報の迅速な共有を図ります。また、各委員会が目標の達成に向けて注力するために、円滑な会議運営を目指します。その上で、組織の活発なコミュニケーションを促す機会を作り出していきます。そして、いつの時代も充実感と楽しさに溢れる飯田青年会議所で在り続けていきます。

おわりに

 青年会議所の活動は、地域をより良く変え、地域を良く変えられる人を増やすことです。壮大ですが、とても尊い活動だと感じます。なぜなら、一人ではできないからです。一人でできないからこそ、誰かを頼り、信じる気持ちが生まれます。やがてそれは、人の繋がりを作ります。そして繋がりの中にこそ、自身の成長があると私は信じます。

スタートはいつも、地域を良くしようと願う一人ひとりの行動です。