2018年度理事長所信

2018年度 一般社団法人飯田青年会議所

 

一般社団法人 飯田青年会議所

理事長 佐 々 木 志 郎

 

スローガン

keep on going

溢れる希望を確かな未来へ 青年らしく突き進め

 

はじめに

 今、南信州には、リニア中央新幹線、三遠南信自動車道開通といった新たなインフラの整備や、それに伴う、人、物の流れの加減による、大きな物質的な変化が訪れようとしている。また、近年の地方創生という地方の人口減少問題の是正へ向けた、地域の活性化を促進する政策によって、より一層、独自の産業や自立した経済の形成が期待され、生活する当事者たちの価値観に大きな変革が必要とされている。私達は、与えられた大きな環境の変化と、求められる精神的な変革を必要とされる混沌とした状況の中で、訪れるこの先の事実を希望として捉えることができず、具体的な明るい豊かな未来を見出せずにいる。
 そんな時代において、我々青年には何が求められるのだろうか。南信州で生きる我々には、雄大な山々に囲まれた自然、唯一無二の伝統的な文化によって育まれたこの身体と、先人たちがこの地に生きる為に、様々な困難に立ち向かってきた知識と経験がある。恵まれた環境と紡がれた歴史によって、生かされている我々には、青年として、失敗を恐れず、自ら困難に対峙する覚悟と、未知の物事を発見と捉える勇気が、潜在的に存在するはずである。この覚悟と勇気を奮い立たせ、南信州に新たな希望を生み出し、時には自らが希望となり、人々が自らの夢を描ける、確かな未来を創っていくことが青年の使命である。
 飯田青年会議所は、60周年を2年後に控えた本年を、50周年、55周年に掲げた「飯田青年会議所クレド」と「三つの心得」の実現へ向けた一年とする。脈々と引き継がれた飯田青年会議所の魂と、青年として、今を生きる我々の新たな感性によって、南信州を日本一輝くまちへと、歩みを進めていかなくてはならない。世の中に漂う疲弊感や義務感に流されるのではなく、青年らしく、覚悟と勇気をもって突き進み、切り拓いたその道に、すがすがしさ漂う空気をもたらしたいと考える。

 

基本方針

  1. 多態性ある仲間づくり
  2. 南信州確立論
  3. 運動へのNextStep
  4. 学び舎の証明

 
 
1.多態性ある仲間づくり

今、情報が溢れ、個々が自由に授受を選択できる反面、それらの煩雑な情報によって若者は迷い、自らの生き方すらも見えなくなっている。そのような彼らは、自らが成長をする為に、あえて困難な状況へ身を置くことに、賛同するのだろうか。多くの若者は、習慣づいた生活のリズムを守り、与えられた選択によって自らの行動の行方を決めている。しかし、人は誰もが成長したいという普遍的な欲望を持ち、誰かの為に生きたいという理想を持っている。その欲望と理想を、自らの手で掴み取れる環境がJCには存在し、提供できることを示すことで、本来、彼らの持つ能動的な面を、引き出し奮い立たせなくてはならない。しかし、それぞれの立場で組織に属する彼らは、能力や個々の目指す物の違いによって、多様な価値観を持っている。彼らの欲望を満たし、理想を実現させる為に、我々は価値観に合わせ変化し、彼らが求める情報を持ち、JCに所属する必要性を示していく必要があると考える。

そこで本年は、個々と組織が多態性を持って会員拡大を行っていく。まずは、多様な彼らに対して、組織と個々が、変化しながら会員拡大を行う環境を整えなくてはならない。その為には、組織全体が横断的な体制を築き、情報の共有を行うと共に、すべての例会や事業において、会員拡大活動に活用できるものは、明示し、意思統一を図っていくことで、個々が変化に対応できる環境を構築する。また、個々が、「JC」を理解し、多様な彼らが求める情報と対応する能力を持つ必要がある。それらの多態性を持ちえた上で、このまちに希望を生み出し、自らの成長を追求する能動的な姿が、JCに所属する必要性を示していくと考える。このことにより、共に活動する意欲へと繋げ、このまちの確かな未来を創る、仲間づくりを推進していきたいと考える。
飯田JCは、このまちにとって、確かな未来を築く希望である。本年、最重要事項として会員拡大活動を実行する。

 

2.南信州確立論

南信州は、飯田下伊那14市町村からなり、地域ごとに形の異なるコミュニティや、価値観さえ変えてしまうほどの生活環境の違いによって、形成される多様性こそが魅力であるといえる。また、リニア中央新幹線や三遠南信自動車道などの開通を控え、産業・経済の活性化や、交流人口の拡大など多くの希望が溢れている。しかし、人は、直接的な価値を生み出さない物に対して冷たく、個々の主観や、物の表面のみを捉えた誤った概念によって、興味を失ってしまう。南信州という共通の言葉に対してさえも、どこかただの入れ物であるかのように、客観的に捉えてしまってはいないだろうか。我々は、南信州を日本一の輝くまちとする為、南信州が地域を指す表現だけで終わらせてはならない。それぞれの「違い」という魅力を持つ南信州を、地域内外の人々が一つの魅力を表現する概念として確立していく必要がある。

そこで本年は、南信州の魅力を確立する為の一歩を踏み出す。まずは、我々飯田JCが南信州に訪れる変化と、それぞれの地域の魅力を探求し、南信州に対して強い愛着を持つ必要がある。その上で、それぞれの地域で人々と語り合い、その中で相互の魅力を理解することで、「違い」という魅力を、南信州という一つの魅力として語れるようにしていく。それにより、南信州という地域を表現する言葉が、魅力を伝えることの手段となり、南信州が日本一輝くまちへの歩みを進める一歩となると考える。

 

3.運動へのNextStep

我々は、過去6年にわたり南信州お仕事キッズタウンを開催し、このまちの希望である子供達の地域への愛着を育んできた。そして、その飯田JCの活動が、地域全体でこのまちの希望を生み出す組織「南信州青少年育成プロジェクト」という運動の芽となり、次の段階へと歩みを進めている。しかし、我々が構築した運動の芽は、組織化という発展途上の段階において、重複と効率が交錯することで、自主性を阻害する内向きな発想となり、組織の継続において課題が残されている。その課題解決を行うとともに、組織の発展を示すことが、自主性を高め、新たに創造する力へと変化させる。その為には、組織に対して、飯田JCだからこそ成しえることのできる改善を、共に歩みながら実行し、行政、企業、地域のさらなる関わりを踏まえた発展の可能性を見出していく必要がある。

そこで本年は、組織の自主性を高める為に、組織全体の見直しを行っていく。まずは、過去の実績を振り返り、事業と組織の目指す方向性を定め、良いものは継続し、悪いものは改善するという文化を、組織に定着させる必要がある。その上で、組織と行政との連携を促す為に、お互いの理想を理解し合う場を提供し、このまちにとって効果的な事業が実現できる関係性を構築しなくてはならないと考える。さらに、地域の求める、理想の事業を追求する為に、企業、地域への永続的な協力関係の構築を推し進めていく。その改善と発展の道筋を示すことによって、組織全体の自主性が高まり、地域全体が、子供達の地域への愛着を育む運動へと歩みが進むと考える。

4.学び舎の証明

飯田JCとは、まちに希望を生み出し、未来を創る過程において、未知の経験と新たな見識を享受することで、リーダーとして素養を養うことのできる唯一の組織である。それは、営利を追求する企業とは異なり、人の能力や知識に左右されることなく、平等に成長の機会が与えられ、個々が無限に挑戦することのできる組織だからである。ここ数年の会員拡大の成果により、飯田JCにとって新たな希望が生まれた。しかし、会員の半数以上が経験2年未満のメンバーで構成された飯田JCが、南信州に絶え間なくリーダーを輩出してきた価値を示すには、人を成長させる優れた場所であることを証明しなくてはならない。

そこで本年は、飯田JCがリーダーを育成する優れた場所であることを皆で証明する。まずは、新たなメンバーに青年らしく挑戦する機会を創り、皆でその挑戦を支える。そして、挑戦から生み出された、会員相互の交流を深める例会から、友情を育むことによってお互いに成長に対する意欲を刺激し、組織全体の活性化へと繋げていきたいと考える。また、飯田JCが生み出した事業に触れ、歴史に裏付けされた組織の偉大さを知ることで、飯田JCに所属する誇りへと繋げていく。その誇りを原動力として、何事にも挑戦する能動者として成長を遂げ、今後、南信州のリーダーとして希望を生み出し続けていくことが、学び舎である飯田JCの存在価値を証明することに繋がると考える。